ハーレーのオイル交換 空冷エンジン・水冷エンジン
世界のバイクの中でも、ダントツの人気を誇っているバイクがハーレーダビッドソンです。ハーレーダビッドソンの歴史は長く、20歳の青年が116ccの小型エンジンと102mmのフライホイールを設計し、友人と共に1903年に完成させたのが第1号です。その後、改良を重ね、多くの企業が潰れた世界恐慌も乗り切り、現在ではアメリカを代表するオートバイメーカーとして揺るぎない地位を築いています。日本でも昔から根強い人気を誇るバイクですが、念願かなって購入した場合、メンテナンスはとても重要です。
メンテナンスの中で重要なのがオイル交換です。
オイルには、様々な役割があります。潤滑作用により、金属同士の摩擦を減らして摩耗を防ぎます。冷却作用により、エンジンの摩擦熱や燃焼熱を冷却します。清浄作用によって、部品が摩耗するときに発生する金属粉や化合物、酸化されたオイルなどを取り込みます。密封作用により、ピストンリングとシリンダー壁の間にオイルの被膜を作り、ガス漏れを防ぎます。そして、クッション作用により、部品間の衝撃をオイル被膜で和らげます。
空冷エンジンは、一般的に水冷エンジンよりも温度変化が大きく、最適な運転温度を維持するためにオイルに依存しています。
エンジンオイルの使用期間が長くなると、ポリマーが破壊されてヘリ、オイルの粘度が下がってきます。そうなると、オイルとしての機能が果たせなくなってしまいます。
オイルは、未使用時、使用中、使用後でニオイが変わります。鼻をつくようなニオイがする時は、酸化が相当進んだ状態です。このようなオイルを使い続けると、オーバーヒートがひどくなる可能性があるので注意が必要です。
エンジンオイルは、長い距離を乗らない人であれば、春と秋の2回交換が一般的です。春は、エンジン内部で結露が起こり、水分がオイルに入っている可能性があります。秋は、気温が高い夏を経てオイルが傷んでいることが多いです。
ミッションオイルは、交換の頻度は5000kmくらいです。ただ、少しの量のオイルが漏れてもオイルのレベルが下がるため、量のチェックは時々行う必要があります。
プライマリーオイルは、汚れが激しいオイルで、5000km程度で交換した方が良いと考えられています。
エンジンオイルを交換する時は、2回に1回はオイルフィルターも交換します。エンジンオイルの汚れをろ過するオイルフィルターは、とても重要な役割を持った部品です。オイルはハーレーの血液であり、オイルから学ぶことは多いです。
アイドリングの回転数が下がったMilwaukee Eight
ハーレーのエンジンの魅力は低回転のアイドリングにありますが、回転数を下げようとカスタムをするとトラブルになるケースがあるので、あまり下げることができないのが悩みでした。そんな悩みを解消してくれるのがハーレー新型エンジンMilwaukee Eightです。
先代のツインカムエンジンはアイドリング時は1,000回転ほどでしたが、このハーレー新型エンジンMilwaukee Eightは、微細な振動を打ち消すためのカウンターバランサーを内蔵することで不快な振動を75%除去し、アイドリング時の回転数を850回転にまで下げることができました。低回転になるとオルタネーターによる発電量の低下が心配されますが、Milwaukee Eightは発電システムの改良により発電量が従来と比べて50%向上し、バイク周辺機器はもちろんスマートフォンなどのモバイル機器の充電まで余裕でできるようになっています。
この他に燃焼効率のアップを図るために、1つの燃焼室に2本の点火プラグを設けるツインスパークシステムとデュアルノックセンサーを導入したことで燃費効率が最大11%も向上しました。ツインスパークシステムに加え、圧縮比を高めたことなどによって、最大トルクも10%アップさせています。
これまでのツインカムからシングルカムに変更することで、メカニカルノイズの低減だけでなく、コストの面やメンテナス性の向上にもつながっています。
ただ高性能にするだけでなく環境面にも配慮し、世界基準となっている欧州環境規制ユーロ4以降にも対応しています。
世界中に有名なハーレーの原点
世界中に存在するたくさんのバイク乗りたちに、キング・オブ・モーターサイクルとしてその名を轟かせている非常に有名な大型バイク、それがハーレーダビットソンです。
ハーレーダビットソンの大型バイクを有名にし、世界最強のバイクの1つとしての地位を確立させた特徴は、そのバイクの持っている速さであり、その代名詞ともいえるエンジンの1つがVツインエンジンです。そんなVツインエンジンが初めて開発されたのは今から100年以上も前の1907年のことであり、ハーレーダビッドソンの記念すべき第1号が開発されてからわずか4年ほどのことでした。1903年に、世界大戦中の過酷な環境の中であったアメリカ中西部ウィスコンシン州のミルウォーキーという都市で生活していた3人の自転車狂の青年が、使えそうなものを掻き集めて手作り感が滲み出るバイクを完成させます。このバイクが100年以上もの伝統を受け継ぐことになるバイクの第1号となり、このバイクからVツインエンジンの着想を得るのです。
こうして4年後に生み出されたVツインエンジンは、やがてハーレーダビッドソンの大型バイクの代名詞として、多くのバイク乗りに愛され不動の人気を誇るようになる原点を築き上げていくのです、
重低音がハーレーの魅力!マフラー選び
ハーレーといえば重低音が魅力です。しかし、重低音にも色々と種類がありオーナーによって好みも分かれるでしょう。また、マフラーを変えることでエンジン性能が向上することにもつながります。
マフラーには、ツー・イン・ワン方式と、ツー・イン・ツー方式の2種類があります。
ツー・イン・ワン方式は、2本のエキゾーストパイプが途中で集合し、一本のサイレンサーから排気されるシステムです。俗に集合管と呼ばれることもあります。サイレンサーが1本であるため軽量化ができるのが特徴です。このタイプのマフラーの場合は、排気が一本に合流し互いの排気圧が干渉するために少々こもった音になります。
一方、ツー・イン・ツー方式の場合は2本のエキゾーストパイプがそれぞれサイレンサーを有しているタイプです。ツー・イン・ワン方式と比べて開放感のあるサウンドとなります。
マフラー開口部が本体直径に対して先細にされた形状のマフラーはテーパードマフラート言われていますが、このタイプは大人のゆったりとしたサウンドが楽しめます。
マフラーの後端が斜めにカットされた形状のスラッシュカットマフラーは、乾いたサウンドとなりますが、ずっしりとした重厚感が味わえます。
エキゾーストパイプを途中で切断しようなショート管となっている、ショートショットスタッガードマフラーは、太いサウンドとなり重低音を轟かせます。
マフラーがストレートに伸びている、ドラッグパイプタイプは細いシンプルなスタイルからは想像できない、パンチの効いた轟サウンドとなります。
サードパーティーによるオススメのマフラーメーカーとしては、「Screamin Eagle」や、「バンス&ハインズ」などがあります。